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アプリ + ウェブ プロパティ (現: GA4) とは? (1) Google アナリティクスのアプリ + ウェブ プロパティはなぜ登場したのか? - Google アナリティクス 4 プロパティ|イー・エージェンシー

作成者: 村松|Apr 5, 2020 3:00:00 PM
【お知らせ】「Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)」リリース!
2020年10月14日(米国時間)、Google アナリティクスの「アプリ + ウェブ プロパティ」は、ベータ版から新名称の正式版「Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)」にアップデートされました。詳細はこちらでご確認ください。
→「Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)」リリース! GAの進化と「GA4」を導入するメリット3つ

2019年8月、Google アナリティクスに「アプリ + ウェブ プロパティ(App + Web プロパティ)」が追加されました。アプリとウェブのデータを統合して分析できる新しいプロパティタイプです。

スマホ&アプリ時代とも称される今、オンライン単体でも、オフラインとの連携・融合(O2O・オムニチャネル・OMOなど)でも、ビジネスの成長において、アプリとウェブを統合したデータ解析はますます重要になっています。それを手軽に実現できるのが「アプリ + ウェブ プロパティ」です。

では、「アプリ + ウェブ プロパティ」が登場した背景を振り返ってみましょう。

モバイル端末の変化に対応して、Googleのモバイル計測も進化

Google アナリティクスがいつ頃登場したかご存知でしょうか? Google アナリティクスは2005年に登場し、それから現時点で15年が経過していることになります。

この15年の間にユーザーのデバイスはPCからモバイル端末へ、モバイル端末もガラケーからスマホへと移ってきました。そして、サービスとの接点もウェブからアプリへと変化してきました。さらには、IoT時代もすぐそこまで来ています。

こうした変化にあわせて、Google アナリティクスのモバイル向けの計測方法や機能も洗練され、アプリの計測にも対応できるように進化してきたと言えるでしょう。

出典・参考:総務省「スマートフォン経済の現在と将来に関する調査研究」
(平成29年)を元にイー・エージェンシー作成

モバイル端末の変遷と、Google アナリティクスによるモバイル計測の進化

<ガラケー全盛期>
1999年 ドコモがi-mode開始
2002年 写メが大流行
2005年 Google アナリティクス登場 ★imgタグでメジャーメントプロトコルを飛ばす

<スマホ&アプリ普及開始期>
2007年 米国でiPhone発売開始 ★Webサイトと同様のJSタグ
2008年 米国でAndroidスマホ発売開始、App Store・Android Market開設
(同年) ソフトバンクがiPhone発売開始
2009年 ドコモがAndroidスマホ発売開始
2010年 au・ソフトバンクがAndroidスマホ発売開始

<スマホ&アプリ普及拡大 ~ 全盛期>
2011年 auがiPhone発売開始 / LINE登場 ★Google アナリティクス開発者SDK
2012年 Android MarketがGogle Playに改称
2013年 ドコモがiPhone発売開始
2015年 格安スマホ登場
2016年 ★Firebase SDK
2019年 ★アプリ + ウェブ プロパティ」追加
(同年) ★「Google アナリティクス開発者サービス SDK」のデータ計測停止

スマホ&アプリ時代の到来で、アプリとウェブの統合分析が不可欠に

スマホ&アプリ全盛の今では、1日あたりのスマホの利用時間は平均で約3時間、アプリを起点としたサービス利用が全体の84%という調査結果も報告されています。事業の成長のためには、スマホ&アプリへの対応は不可欠になっているのです。

出典・参考:Markezine「スマホ利用は約8割が「アプリ」から/
「ほぼ毎日利用するアプリ」は8個【ニールセン デジタル調査】」

こうした環境の変化に対応するため、Google アナリティクスでもアプリ解析が強化されてきたと言えます。2011年には「Google アナリティクス(無償版)」のアプリ計測機能「Google アナリティクス開発者サービス SDK」がリリースされました。

2016年には、その後継として、よりアプリに特化した「Firebase SDK」によるアプリ計測機能「Google Analytics for Firebase(Firebase 向け Google アナリティクス)」がリリースされ、移行が進められました。2019年10月31日には、従来の「Google アナリティクス開発者サービス SDK」のデータ計測が停止されています。

そして、2019年8月、アプリとウェブのデータを統合してクロスプラットフォーム分析できる「アプリ + ウェブ プロパティ(App + Web プロパティ)」が追加されました。

アプリとウェブを統合分析できる「アプリ+ウェブプロパティ」の登場

これまでは、アプリのデータはアプリのビュー、ウェブのデータはウェブのビューというように、アプリとウェブで計測するビューが別れており、それぞれ別々にレポート作成や分析を行ってきました。それぞれに特化した分析を行うことができますが、アプリとウェブを統合したクロスプラットフォームでの解析を行うためには、Google BigQueryやデータポータルを利用するなど一手間掛ける必要があります。

高度な分析ならいざ知らず、基本的な分析であっても、統合するためのナレッジやリソース、予算が必要になります。これを手軽に実現してくれるのが「アプリ + ウェブ プロパティ(App + Web プロパティ)」というわけです。

「アプリ+ウェブプロパティ」の特徴

「アプリ + ウェブ プロパティ(App+Web プロパティ)」は「Google Analytics for Firebase(Firebase 向け Google アナリティクス)」の計測基盤をベースにしたまったく新しいレポーティングUIです。大きな特徴としては、アプリとウェブの間で共通の「指標」と「ディメンション」の組み合わせを使用することができるようになっています。これにより、ウェブとアプリの測定方法を統一し、クロスプラットフォームにおける分析やレポート作成が可能になっています。

さらに、もう一つの大きな特徴としては、従来のGoogle アナリティクスのようなセッション中心の計測ではなく、ユーザー中心の計測になっていることが挙げられます。スマホ&アプリ全盛の最近になって急速に普及してきたSFAやMAツールがユーザー中心のデータ構造ということもあり、データ連携という点でも利便性の向上が図られていくものと考えられます。

早めに導入してデータの計測・蓄積を

このように「アプリ + ウェブ プロパティ」はGoogle アナリティクスの次世代の解析プラットフォームと言ってよいでしょう。今後何年か掛けてGoogle アナリティクスの解析プラットフォームの主流になっていくものと考えられます。

ただし、計測基盤が現行のGoogle アナリティクスと異なるため、「アプリ + ウェブ プロパティ」への移行前後でデータの連続性が失われ、移行時期をまたいだデータ比較が難しくなることが予想されます。Googleからもアナウンスされているように、早めにアプリ + ウェブ プロパティを設定してデータを計測・蓄積し、今後の移行に対応する準備を進めておくとよいでしょう。

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