講談社様 GA4導入事例 ID基盤との組み合わせでデジタルマーケティングを加速し、次なるビジネスモデルを模索

株式会社講談社様は、1909年の創業以来、「おもしろくて、ためになる」を理念に、100年以上に渡って、日本の出版文化を支え続けてきました。同社では現在、全てのデジタルメディアにおいてGoogle アナリティクス 4 プロパティ(以下GA4)を用いたデータ分析を実施。新たに構築したID基盤と紐付けることで顧客接点を強化し、これからの100年を支える新たなビジネスモデルを構築しようとしています。その活用と今後の課題・目標について、同社IT戦略企画室デジタルソリューション部の山口様、小笠原様と、そのパートナーとしてID基盤を構築・運営を手がける株式会社コンテンツデータマーケティング(以下、CDM)の宮本様に伺いました。

株式会社講談社
IT戦略企画室デジタルソリューション部     
部長
山口 学様(写真中央)

株式会社講談社
IT戦略企画室デジタルソリューション部
副部長
小笠原 傑様(写真左)

株式会社コンテンツデータマーケティング
技術本部
本部長
宮本 海様(写真右)

講談社のデジタルマーケティングをID利活用で一歩先へ

まずは講談社様のデジタルマーケティング戦略につきまして、最新の取り組みをお聞かせください。

山口様:講談社はコミック、週刊誌、女性誌、文芸、児童書など、幅広い出版物を紙と電子の双方で展開している総合出版社です。各編集部では、それぞれの事業に関わるデジタルメディア(Webサイト、アプリなど)の立ち上げと運営も行っており、日々、どのようにデータを利活用していくのかを模索し続けています。従来は取得した各種データをさらなるIP活用など、出版活動の延長線上でしか用いていなかったのですが、近年は顧客が我々の商品やサービスに対してどういった態度変容を起こしているのかをデータを使って分析するなど、新しい顧客接点を作っていく取り組みに力を入れるようになりました。

IT戦略企画室 デジタルソリューション部は、講談社の全社員が「テクノロジーとサービスの融合」に取り組める環境作りに向け、それぞれ異なるスキルセットを持つ8名のメンバーが一丸となって活動している部署となります。

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今回は、そんなデジタルソリューション部の取り組みに伴走するパートナーとして、CDMの宮本様にもお越しいただいています。宮本様、簡単にCDMの概要についてご説明いただけますか?

宮本様:CDMは、講談社、凸版印刷、CARTA COMMUNICATIONSの3社によって、2020年に設立された合弁会社です。ID基盤、いわゆるCIAM(Customer Identity and Access Management/カスタマーアイデンティティーおよびアクセス管理)ソリューションがメインのプロダクトで、Cookieが段階的に廃止されていく中、その代替となるIDを正しく取得し、収益に繋げていくための仕組み作りを支援しています。特に出版社など、エンタテインメント業界ならではのID活用に力を入れており、サービス間のデータエクスチェンジをIDベースで行える世界観を構築していく中で、これまでになかったビジネスモデルを作りあげていくことにトライしてきました。

山口様:IDの獲得と利活用は私たちの活動の起点となる極めて重要な要素ですので、ここ数年、CDMとは特に密なやり取りをしてきました。そうした中でGA4を用いたデータ分析が当たり前のようになってきており、イー・エージェンシーからもさまざまなサポートを提供してもらっています。

メディアごとのダッシュボードで最新情報を可視化

講談社様で、GA4をどのようにビジネス活用しているのかをお聞かせください。

小笠原様:「現代ビジネス」や「FRIDAYデジタル」「講談社コクリコ」「コミックDAYS」など、現在、講談社が運営している全てのデジタルメディアでGA4を用いた分析・レポーティングを行っています。使われ方は編集部ごとにだいぶ温度差があるのですが、GA4になってからデフォルトのダッシュボードが見にくくなったという声が増えたため、ほとんどのケースで、まずはより見やすく、分析しやすい独自のダッシュボードを立ち上げ、使ってもらうところから始めています。この際、CDMにはKPIの定義などから入っていただき、豊富なノウハウを活かした支援をしていただきました。

宮本様:持っているデータソースがメディアごとに異なっているため、細かな部分は異なるのですが、IDをGoogle タグ マネージャーなどを用いてGA4に紐付け、それらのデータをBigQueryに出力してデータマートを作り、Lookerのダッシュボードでそれぞれの意志決定に必要なデータを確認できるようにするケースが多いですね。コミックアプリのように購買データなどと掛け合わせた分析が必要な場合は、データマートへの取り込みに必要なETLパイプライン作成なども私たちで担当しています。

それ以外の個別の事例では女性誌向けに、タイアップ広告を見た読者がその前後でどのような態度変容を起こしているのかを、我々の提供するアンケートシステムとIDを組み合わせて、GA4上で確認できるような仕組みも提供させていただきました。

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そうした仕組み作りの中で、講談社様あるいはCDM様ならではの工夫はございますか?

小笠原様:一部のメディアではGA4やLooker単体で実現できないビジュアライズを実現するべく、フロント部分を我々がフルスクラッチで作成し、CDMに用意してもらったLookerのAPI経由で既存ダッシュボードと整合性を保った状態でデータを可視化するといったことをやっています。より具体的には「KPIの達成状況をツリー形式で細かく確認できるようにしてほしい」といった要望を受けて、専用の「KPIダッシュボード」を作るなどしました。

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現在、そうしたダッシュボードはいくつくらい稼働しているのでしょうか?

宮本様:それぞれのメディアに最適化されたダッシュボードが、すでに20程度稼働中です。

小笠原様:なお、現在は編集部・メディアごとにバラバラになっている各種データを統合・連携させたデータ基盤を構築するプロジェクトが進行中です。各デジタルメディアのアクセスログから商品の販売データ、SNSのデータまで、社内に蓄積されたさまざまなデータを統合することで、今後のデジタルマーケティングにおいて必要となる仕組みを整備していこうと考えています。

イー・エージェンシーの解説動画は、育成だけでなく啓蒙にも効く

ここまででお話しいただいた取り組みの中で、イー・エージェンシーがどのようにお役に立てたのかもお話しいただけますでしょうか?

山口様:今、小笠原が話したように現在の講談社各デジタルメディアはデジタル活用において個別最適で運用されており、その統合がこれからの課題となっています。ただ、そうした中でも2つだけ、ID基盤とBIツールについてはかなり早い段階で全社統一をしました。前者についてはCDMにおまかせしているのですが、後者のGA4についてはイー・エージェンシーのお力をお借りしており、ユニバーサルアナリティクスの導入からGA4への移行、さらにその後のサポートまで、幅広くご尽力頂いています。

小笠原様:特にサポートの部分には助けられていますね。ある程度GA4利用が普及すると、私たちではすぐに回答できないようなニッチな質問が飛んでくることが増えるのですが、そうした時にイー・エージェンシーに連絡するとすぐに返事が返ってくるのがありがたいです。午前中に問い合わせると午後には返ってくるスピード感でとても助かっています。
また、GA4の最新機能やトレンドについても、私たちではキャッチしきれない、サマリーしきれないようなものをセミナー動画のようなかたちで提供してくださっており、いつも参考にさせていただいています。最近ですと3rd Party Cookieについての解説動画はとても勉強になりました。社内でシェアした時の反応も良好で、直接的な影響のある広告部門、営業部門だけでなく、編集部門の意識付けという点でも役立っていると感じています。ぜひ今後も、さまざまな情報や動画をどんどん提供していただきたいですね。この際、私たちの事業に関連しそうなものについてはプッシュ形式でご連絡いただけるような仕組みがあると、素早く情報にキャッチアップできるので期待しています。個人的にはそれこそ、イー・エージェンシーがメディアとしての活動をさらに拡大しても面白いことになるんじゃないかと思っているくらいです。

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取り組みはまだ始まったばかりだが、意識はもう変わり始めている

ID基盤構築、GA4活用の成果についてお聞かせください。

山口様:現時点ではまだビジネス的な成果など、定量的な数字は測定できていないのですが、定性的な成果として、IDの重要性を多くの社員が認識するようになったことが大きいですね。これまで自分たちの中だけで閉じていた顧客データ活用を一歩先に進めて、グループ会社で利活用していくことについての意識付けが変わってきたのではないかと感じています。少なくとも、そのスタートラインには立てたのではないかな、と。ただ、ここで慌ててビジネス的な成果を取りに行くと、せっかく集めたIDに対してどう課金させるかなど、乱暴な手法しか考えられなくなってしまうので、そこは焦らず、じっくり取り組んでいくつもりです。

そうした中で、今後のモデルケースになるような取り組みはございますか?

山口様:現在、我々の持つデジタルメディアの中で、最も大きなID規模を持つ「ヤングマガジンWeb」において、CDMと一緒になにか新しいことができないかを模索しています。例えばマーケティングオートメーション的なものを導入してみるとか、あるいはセグメンテーションしたメールを打っていくとか。あくまでまだ実験段階で、モデルケースと言えるほどの成果は上げていないのですが、これがうまく行くようであれば、今後ぜひ横展開もしていきたいと考えています。

宮本様:ちなみに後者の取り組みについては弊社のセグメント配信システムをご利用いただいているのですが、そのデータソースにはGA4を利用しており、IDとつなぎ込むことで、より適切なパーソナライズを行えるようにしています。

エンタメ業界の「宝の山」を一緒に発掘していく仲間が欲しい

そうしたさまざまな取り組みを活性化していく中で、デジタルソリューション部では今後、どのような人材を求めているのか、そして講談社様のデジタルソリューション部で働く醍醐味についてお聞かせください。

小笠原様:デジタルソリューション部はAIを軸としたデータの分析やプロダクトの開発など、これからもさまざまなチャレンジを行っていきます。Google Cloudを用いた開発の内製化による開発効率アップも推し進めたいと考えており、エンジニアの増員が急務となっています。特にデータエンジニア、AIエンジニア、データアナリストの3職種の求人を強化中です。

山口様:講談社は0歳児からシニアまで、幅広い層に向けて多彩なコンテンツを提供し続けてきた老舗の総合出版社で、長年に渡って蓄積されたデータはエンタテインメント業界でもトップクラスだろうと自負しています。そんなほぼ手つかずの「宝の山」を発掘し、新たなビジネスモデルを開発していくのは、エンジニア、アナリストとしてかなりやりがいのある仕事だと思います。ぜひ、興味のある方にはお声がけいただきたいですね。

講談社 キャリア採用情報
https://career.recruit.kodansha.co.jp/

最後に、今後のデジタルマーケティング活動において、イー・エージェンシーに期待することなどございましたらぜひ。

小笠原様:現在はGA4接点でのお付き合いに限定されているのですが、今後はその枠をGoogle Cloud全体に広げて、イー・エージェンシーが提供するサービスの中でどういったことができるのかをご相談させていただきたいなと思っています。

山口様:もうだいぶお付き合いも長くなってきたことですし、今後は、イー・エージェンシーの側から、講談社はこういうことをしてみた方が良いのではないかといったアドバイスなどをいただけると嬉しい     ですね(笑)。ここがもったないですよとか、イー・エージェンシーの知見を元に何かご提案いただけると、そこから新しい何かが生まれてくるのではないかと期待しています。

イー・エージェンシーは「Google マーケティング プラットフォーム(GMP)」、「Google Cloud(Google Cloud Platform / GCP)」の認定パートナーです。

イー・エージェンシーは、これまで培ってきた豊富な知見をもとに、Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)の導入・運用や、Google Cloud(Google Cloud Platform/GCP)によるデータ統合、広告連携、アトリビューション分析、広告やメールなど顧客へのアプローチ施策の効果改善など、データ活用全般を支援しております。

まずは、お気軽にサービス資料請求、またはお問い合わせください。
みなさまのデータ活用をご支援させていただきます。

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この記事を書いた人
マーケティングチーム

GMP プレミアムサロンの企画運営担当
GMP プレミアムサロンを企画運営するマーケティング担当者で構成されています。Googleの最新情報の発信やウェビナー運営、動画・ダウンロード資料制作などマーケティング全般を手広く手掛ける縁の下の力持ち。
マーケティングのみならず、デザインやライティングに強いメンバーが集まった、陽気なチームです。
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