デジタルマーケティングにおいて「顧客理解」は不可欠ですが、多くの企業では、データは蓄積されているものの、「新規ユーザーにはまず何を伝えるべきか」「離脱しそうなユーザーをどう繋ぎ止めるか」といった、顧客の状況に応じた最適なアプローチが見出せず、結果としてLTV(顧客生涯価値)を高められないという課題を抱えています 。
株式会社イー・エージェンシーでは、「どのお客様にも同じ対応」になってしまう課題を解決する手段の1つとして、「会員ランク別の行動可視化」を軸としたデータ活用を提案しています。
顧客を現在の会員ランクごとに分類し、今のランクごとに「次にどんな体験を求めているか」を可視化することで、無理なく次のランクへ引き上げるための具体的なヒントを見つけ出します。
本記事では、行動データの分析を通じて一人ひとりに適した接客を形にする、イー・エージェンシー独自のデータソリューションを、具体的なプロセスとともにご紹介します!
INDEX
なぜ「会員ランク別」の分析が必要なのか?
Webサイトやアプリを訪れるユーザーの状況は多種多様です。初めてサイトを訪れた方と、長年利用しているファンとでは、求めている情報や体験が根本的に異なります。
これらを一括りに「全ユーザー」として分析してしまうと、平均値に埋もれてしまい、本当に必要な改善点が見えてきません。
会員ランク種別例:
| ユーザーの種類 | 詳細 | 目指すべき状態 |
| プラチナ会員 | ブランドの熱狂的なファン(最上位層) | 利用頻度・購入金額ともに非常に高い層。この状態を維持してもらうとともに、周囲へ魅力を広めてくれる「アンバサダー」のような役割を期待。 |
| ゴールド会員 | 安定して利用してくれる優良客 | 定期的な利用がある層。プラチナ会員特有の「こだわり」や「利用スタイル」を分析し、より深いブランド体験を提供することで、最上位ランクへの定着を目指す。 |
| シルバー会員 | 習慣化しつつあるリピーター客 | 複数回の利用はあるものの、まだ伸びしろがある層。利用頻度を高めるきっかけ(再来訪の動機)をデータから見つけ出し、ゴールド会員へのランクアップを目指す。 |
| ブロンズ会員 | 会員登録したばかりのビギナー客 | 初回購入や登録から間もない層。まずは「2回目の利用」の壁を突破してもらうために、サービスの活用方法を丁寧にガイドし、シルバー会員(継続利用)へのステップアップを目指す。 |
| 未会員(ゲスト) | サイトを訪れたばかりの検討客 | まだ会員登録には至っていない層。まずは会員限定のメリットや、自分に合ったお得な情報を知ってもらうことで、ブロンズ会員(会員化)を目指す。 |
顧客をランク別に分けて可視化をすることで、それぞれの「期待」と「実際の行動」のギャップを明確に特定できるようになります。
分析・可視化基盤の全体像
会員ランク別の行動分析を行い、具体的な改善アクション(ランクアップ施策)を見つけ出すためには、「誰が(ランク)」「何をしたか(行動)」を紐づけて見られる環境が必要です。
弊社では、以下のような構成で、分析環境の構築を支援しています。

1. 散在するデータを「人」単位で集める(データ収集)
Webサイトやアプリの「行動ログ」だけでは、そのユーザーがどのランク会員なのかは分かりません。そこで、CRM(顧客管理システム)にある「会員ランク情報」や、店舗での「購買履歴」など、バラバラに存在しているデータを一箇所に集めます。
2. ランクと行動を「紐づける」(データ統合)
集めたデータを顧客ID等で統合します。これにより、「プラチナ会員(ランク)が、特定のキャンペーンページを頻繁に見ている(行動)」といった、属性と行動を掛け合わせた分析が可能になります。
3. 誰でも直感的にわかる形にする(可視化・分析)
統合されたデータを、Looker StudioなどのBIツールでダッシュボード化します。
-
ランクごとの遷移率:どのランクのユーザーが離脱しやすいか
-
ランクアップの予兆:上位ランクへ移行する直前に共通する行動は何か これらをグラフで可視化することで、専門家でなくともチーム全員が「次の打ち手」を議論できる状態を作ります。
「ランク×行動」を可視化するダッシュボード構築
統合されたデータを有効活用するために、重要となるのが「現状を正しく把握するためのダッシュボード構築」です。
ここでは、実際にどのような指標をモニタリングすべきか、ECサイトとアプリの具体的な可視化イメージ(構成案)をご紹介します。
① ECサイト:購買プロセスと「こだわり」の可視化
ECサイトでは、単なる「売上」だけでなく、ランクごとの「買い方」や「興味関心」の違いを浮き彫りにする設計が重要です。
-
基本指標のランク別比較
会員ランクごとの「構成比」「売上」「購入単価」「CVR(購入率)」を一覧化します。「売上の8割を上位2割の会員が支えている」といったパレートの法則が自社に当てはまるかなど、全体の健康状態を把握します。
-
決済・利用特典の分析
「ポイント・クーポン使用率」をランク別に可視化します。例えば、上位ランクほどクーポン利用率が高い場合、お得な情報に敏感であることが分かります。逆に、下位ランクで利用率が低ければ、クーポンの存在自体が気づかれていない可能性があります。
-
閲覧コンテンツと流入元の分析
「どの特集ページが見られているか」「どこから(LINE、メルマガ、広告)来ているか」を可視化します。ロイヤルユーザーが好むコンテンツ傾向を特定し、それを中位ランク層へのレコメンドに活かすためのヒントを得ます。

② アプリ・エンゲージメント:熱量と「推し」の可視化
アプリやファン向けサービスでは、購買以外の「熱量(エンゲージメント)」をランク別に可視化します。
-
情報感度(ニュース・Push通知)の反応
ニュース記事の閲覧数や、プッシュ通知の開封率をランク別に計測します。「特定のランクはセール情報よりも、新商品ニュースへの反応が良い」といった傾向が見えれば、配信内容の出し分け(セグメント配信)に直結します。 -
「推し」対象との接触頻度
キャラクターやブランド、特定のカテゴリなど、ユーザーが「何に」熱中しているかを可視化します。 (例:特定のキャラクターページへの訪問頻度、お気に入り登録数など) 上位ランクのユーザーが共通して接触しているコンテンツがあれば、それがランクアップの鍵(キードライバー)である可能性が高いと言えます。

しかし、いざこれらの環境構築とダッシュボード化、仮説立てから施策までを実行しようとすると、ツールの相性やデータ連携の複雑さに戸惑う場面も多いかもしれません。無理に自社だけで完結させようとせず、技術的な土台づくりをプロに委ねるのも賢い選択の一つです。
イー・エージェンシーでは、これまで数多くの企業様を支援してきた経験から、こうした技術的なハードルを最小化し、お客様のデータ環境づくりをサポートしています。
イー・エージェンシーのデータ活用事例
https://googleanalytics360-suite.e-agency.co.jp/case
ダッシュボードを起点に「仮説・実行・検証」のサイクルを回す
分析基盤の構築はゴールではありません。完成したダッシュボードを「判断の物差し」として活用し、以下のサイクルを回し続けることで、確実な成果(ランクアップ)へと繋げます。
【現状把握・仮説】 ランクアップの「壁」を見つける
ダッシュボードを確認し、「なぜシルバー会員はゴールドにならずに離脱するのか?」といった課題を発見します。そこから「2回目の購入特典があれば定着するのではないか」という仮説を立てます。
【施策実行】 適切なタイミングでアプローチする
仮説に基づき、MAツールやWeb接客ツール、あるいはサイト内のコンテンツ改善を通じて、対象のユーザー層へ具体的なアクションを起こします。
【効果検証】 結果を数字で確認する
施策によって人の動きがどう変わったかを、再びダッシュボードで確認します。数値が改善していれば継続し、そうでなければ別の手を打つ。この繰り返しにより、思いつきではない「データに裏付けられた施策」の精度を高めていきます。
会員ランク別・行動可視化の「伴走型」支援ならイー・エージェンシーへ
弊社の役割は、単なるツールの導入支援に留まりません。
GMP(Google マーケティング プラットフォーム)/Google Cloudの認定パートナーとして培った高度な知見を軸に、GA360はもちろん、Braze、Sprocket、Firebaseといった多様なツールを最適に組み合わせ、貴社の課題解決に直結するマーケティング基盤を構築します。
また、単にダッシュボードを構築するだけでなく、現場の担当者様が次のアクションを判断できる「実戦的な可視化」を追求するとともに、データの裏側にあるユーザー心理を共に読み解きながら、施策の精度を高めていく伴走型コンサルティングを重視しています。
持続的な成長のためのデータ活用へ
会員ランク別の行動可視化は、一時的な売上向上だけを目指すものではありません。顧客の状況を深く正しく理解し、それに応じた誠実なコミュニケーションを積み重ねることで、結果として顧客との長期的な関係が構築されます。
「データの活用方法を模索している」「現在のツールをより有効に活用したい」という課題をお持ちであれば、ぜひ一度お問い合わせください。
貴社のビジネスモデルに即した、着実なステップをご提案いたします。
GA4を導入するならイー・エージェンシーにご相談ください

イー・エージェンシーは、「Google マーケティング プラットフォーム(GMP)」の認定セールスパートナー、「Google クラウド プラットフォーム(GCP)」の認定パートナーです。
また弊社はGoogleより2021年上半期における Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)の数多くの導入支援実績を評価され、認定セールスパートナーとしてアワードを受賞しております。
これまでの豊富な実績を元に、GA4導入・移行をお客様のビジネスに寄り添い支援させていただきます。
まずはお気軽にご相談ください。
お客様のデータ活用を伴走型で支援いたします。
私たちは、ビジネス課題を解決する支援を行っております
サービスについてお気軽にご相談・お問い合わせください
この記事を書いた人
マーケティングプランナー 新卒でイー・エージェンシーに入社。 デザイナー兼マーケティングプランナーとして活動しています。ウェビナーやトレーニング動画の編集にも従事。
このライターが書いた記事を見る
