▼【お知らせ】
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Googleはサンフランシスコで開催された「Google I/O 2016」の中で、モバイル向けバックエンドサービス(MBaaS)である「Firebase」の新バージョンで、アプリケーション向けログ解析ツール「Firebase Analytics」を無制限かつ無償で提供すると発表しました。
Firebaseは2014年10月にGoogleに買収されたことで一躍有名になったBaaS(Backend as a Service)です。今回の発表でGoogleのサービスとして無料で使えることになり、話題になっています。特に、通知機能が無料というのは、衝撃的ですね!
Firebaseの主な機能
Firebaseは、iOS、AndroidにSDKを入れることで様々な機能を使うことが可能です。このブログでは、簡単にFirebaseの機能を紹介し、さらにFirebase Analyticsについて少し詳しく紹介いたします。
アクセス解析
iOS、AndroidにSDKを入れることでアクセス解析を見ることが出来ます。ユーザの行動はもちろん、ユーザ属性による行動や広告の効果、更には課金がどれ位されているかなどを見ることが可能です。
クラウドメッセージ/通知機能
特定のターゲットに通知をする機能があります。例えば、利用頻度が高い人のみに口コミを書いてもらえるようにアナウンスしたりするなど使いみちがたくさんありますね。この利用料も無料かつ無制限になりました。
クラッシュレポート
アプリケーションがクラッシュしたレポートが見られる機能です。どの端末で、どの場面でクラッシュしているのか即座に確認することができます。
リモートコンフィグ
クラウド上のシンプルなKey-Valueストアです。クラウド上にあるのでアプリの公開後でもアプリ内のメニューといったテキストを修正できます。
ダイナミックリンク
いわゆるディープリンクの機能です。広告などでインストールしてもらいたい時にどこのリンクからインストールしてもらったのか?もし、アプリがなかった場合には、iOS,Androidを判断してダウンロードさせたりすることが出来ます。
Firebase Analyticsについて
Google アナリティクス、Google タグマネージャ、Google アナリティクス 360 スイート、Firebase Analytics がシームレスに連携できるようになっています。
Firebase Analyticsの実装方法
プロジェクトの作成やアプリの追加は公式のドキュメントを参考にするとわかりやすいです。Console画面はほとんど日本語化されているのでとてもわかりやすいです。
Firebase – 公式ドキュメント
https://firebase.google.com/docs/
Firebase – コンソール
https://console.firebase.google.com/?pli=1
Firebase Analyticsの主な機能
クラッシュレポートやプッシュ通知の分析
プッシュ通知やクラッシュレポートを解析画面から見ることができます。いままでアクセス解析データだけで判断していたアプリのバグやプッシュ通知の効果などをアプリ開発者だけでなくマーケティング担当者レベルでも見ることができるようになります。
ユーザ属性の分析機能
年齢、性別、端末、アプリのバージョン、OSなどユーザプロパティを取得可能です。
コホート分析
Googleアナリティクスでも実装されているコホート分析が可能です。ユーザの定着率を見ることができます。どの施策がユーザの定着に寄与しているのか判断材料になります。
Firebase Analyticsの制限について
2016年6月現在、割当量の上限はなく、サンプリングされたデータではありません。また料金も発生しません。
Firebase Analyticsの分析機能
・プッシュ通知の分析
・クラッシュレポート
・ユーザー層のその他の行動を把握
・アプリ内の行動分析
・広告やキャンペーンを分析するアトリビューション分析
いままで様々なツールを使って分析をしないといけなかったのが1つのツールで管理できるので便利です。傾向や関連性を調べるのが容易にできます。
ユーザー層の分析
・アプリの使用頻度の分析
・使った時間の分析
・アプリ内の購入金額の分析
イベントトラッキング
アプリ固有のイベントをトラッキングすることも可能です。固有のイベント情報を登録することでワークアウトや写真を撮影したタイミングなどアプリ内で大切な情報を測定可能です。
ユーザプロパティ別の分析
ユーザの行動パターン別でユーザセグメントをつくり分析可能です。課金していないグループ・課金しているグループの行動パターンの違いを見つけることで収益性を高めることが可能です。
趣味の違いをパターン化し配信コンテンツを変えるなども可能になります。
広告の最適化の手助けとして
行動とアトリビューションレポートを組み合わせ、広告の最適化をはかることも可能です。もちろんどの広告サービスが効果的だったのかも一目瞭然です。
マーケティング活動で大切なユーザの定着率とあわせて分析することでより効果的な広告サービスがどれだったのか判断可能です。
ユーザ属性を分類後通知も可能
Firebase Analyticsでセグメントをわけて一部ユーザのみに通知をだすという使い方もできます。
解析データから修正すべき点がわかった場合
リモートコンフィグでリアルタイムに修正も可能です。
Firebase Analyticsより細かい分析をしたい場合
Google BigQueryをつかってより細かく分析することも可能です。
また、Firebase Analytics とGoogle アナリティクスで現在のアプリ分析の機能を併用して利用したいという方もいると思います。
Firebase Analytics と Google アナリティクス 360 の違い
アプリとウェブサイトの両方を運営する企業の場合は、Firebase Analytics と Google アナリティクスの両方をご利用することをオススメします。大きな違が2つあります。
1つは、データの収集方法です。
Firebase Analyticsは、イベントベースのデータ収集モデル(アプリ専用)です。一方Google アナリティクス 360は、スクリーンビュー / ページビュー ベースのデータ収集モデルです。
2つ目はサービスの品質を保証する規定として、Google アナリティクス 360にはサービスレベルアグリーメント(SLA)を設定されています。
・データの鮮度
4時間以内であることの98%
・データ収集
99.9%データ保証
レポーティング
99.0%データ保証
Firebase Analytics | Google アナリティクス 360 |
---|---|
イベントベースのデータ収集モデル(アプリ専用) | スクリーンビュー / ページビュー ベースのデータ収集モデル |
無制限、無料のイベント レポート | 要領制限あり、ウェブサイトやアプリからGoogle アナリティクス 360に送信されたすべてのデータに課金 |
Firebaseの統合機能、Google のモバイル開発プラットフォーム | 単体のアナリティクスサービス、Google アナリティクス 360スイートの一部 |
「初回起動」。アプリ内購入、その他のキーイベントの自動測定 | デベロッパーが、明示的にスクリーンビュートラッキングを開始したり、手動でアプリのイベントをインストルメント化したりする必要がある |
複数のアプリの統合なし | プロパティの統合(ウェブとモバイルアプリの両方のプロパティの統合) |
Google アナリティクス 360 SLA 対象外 | Google アナリティクス 360 SLA 対象 |
Firebase を Google Analytics に接続する方法
1.Google アナリティクス アカウントにログインします。
2.[アナリティクス設定] タブをクリックします。
3.[プロパティ] 列のプルダウン メニューから [新しいプロパティを作成] を選択します。
4.[モバイルアプリ] を選択します。
5.[Firebase Analytics] を選択します。
6.[Firebase へ接続] で、接続する Firebase アプリを選択します。プルダウン メニューにアプリが表示されない場合は、Firebase でアプリを作成してあり、正しい Google アカウントでログインしていることをご確認ください。
7.[アプリを接続] をクリックします。
まとめ
Firebase は、アプリの解析機能のFirebase Analyticsを軸にアプリの収益向上に役立つ力強いサービスです。解析データを元にクラウド上からアプリの改善、アプリの修正、プッシュ通知が可能です。
また、コホート分析や既存のGoogle アナリティクスのアプリ分析と掛けあわせ細かいチューニングができるのは、魅力的です。
弊社では、Firebase AnalyticsとGoogle アナリティクス360の併用をオススメしております。なぜ、併用すべきかということについて多数のお問い合わせを頂いています。
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この記事を書いた人
マーケティングプランナー
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