Google アナリティクス 4 プロパティ(以下GA4)で収集したデータをLooker Studio(旧Google データポータル)を使って、可視化している方も多いのではないでしょうか?
Looker StudioでGA4データ連携を行う場合、Google Analytics Data APIからデータを取得しています。
APIの利用には割り当ての上限が設定されており、この「APIの割り当て上限」を超過すると、データの送信エラーが発生します。
時間をかけて作ったダッシュボードであれば尚更、エラーによって途中からデータの取得ができなくなる事態を防ぐ必要があるでしょう。
今回はGA4のデータを可視化する際に気をつけたい「APIの割り当て上限」とLooker Studioでおこるエラーの解消方法についてご紹介します。
INDEX
「APIの割り当て」とは
GA4をデータソースにした際には、Google Analytics Data API (GA4)のAPI割り当てを消費してデータを表示しています。
1日に利用できるAPI割り当てには限りがあり、その上限に達した場合、リクエストが失敗しエラーが発生します。
これはデータの可視化をする上では、避けては通れない問題となっています。
また、API割り当ての項目は細かく設定されているため、様々な理由でAPIが割り当てられます。
◆割り当て(公式ヘルプ)
https://developers.google.com/analytics/devguides/reporting/data/v1/quotas?hl=ja
※「Looker Studio PRO」では、「APIの割り当て」の上限は緩和されないので注意が必要です。
API割り当ての消費量・残量を確認する
まずは、API割り当ての消費量や残量を確認してみましょう。
Looker Studioのレポート上で、確認ができます。
API割り当てを大量に消費しているグラフがあった場合、その見直しを行うのも良いでしょう。また、API割り当てを使い切らないよう、残量を確認するためにも役立ちます。
「レポート全体」のAPI割り当ての消費量・残量を確認する方法
Looker Studioのレポート編集画面を表示する
グラフなどを何も選択していない状態で右クリックする
「Google アナリティクス(GA4)トークンの使用状況」をクリックする
- このセッションで使用されたトークン:レポート全体や表示しているページの消費量
- 残りのトークン:日・時間あたりに使用可能な残量、最終更新日時
- トークンの使用状況で上位のグラフ:レポート全体のグラフ毎の消費量(降順)
「特定のグラフ」のAPI割り当ての消費量を確認する方法
Looker Studioのレポート編集画面を表示する
特定のグラフを選択した状態で右クリックする
「Google アナリティクス(GA4)トークンの使用状況」をクリックする
- 使用されたトークン数:選択したグラフの消費量
- リクエスト日時:選択したグラフのリクエストが完了した時間
- キャッシュから提供:選択したグラフでキャッシュを使ってデータを表示したかどうか
APIの割り当てが上限に達するとどうなるのか?
「データセットの設定エラー」
Looker Studioではデータセットに接続できません。
予めエラーが発生しないよう、準備をしておくことが重要です。
「データセットの設定エラー」を解消する5つの方法
方法1 GA4 有料版にアップグレードする
有料版にすることにより、1日あたりのAPI割り当て上限が200,000トークンから2,000,000トークンまでアップします!(※)
これにより、「データセットの設定エラー」を解消することができます。
また、有料版にすることにより、今回ご紹介した「データセットの設定エラーの解消」だけでなく、「サンプリングの回避」や「データ保持期間の延長」「(Other)の表示回避」「サブプロパティの作成」「Google広告連携におけるオーディエンス作成上限の緩和」「BigQueryへのエクスポートの上限緩和」「収集できるイベント上限の緩和」など、様々なメリットがあります。
方法2 各レポートのグラフ数を減らす
まずは、前述した「特定のグラフのAPI割り当ての消費量を確認する方法」を使って、特に消費しているグラフを特定し、本当に必要なグラフなのかを精査してみましょう。
これにより、必要なものだけに特化した、データの可視化が可能になります。
方法3 データ取得間隔を増やす
「方法3」と同様に、使用目的に応じた適切なデータ取得間隔を検討してみましょう。
◆データの更新頻度を管理する(Looker Studioヘルプ)
https://support.google.com/looker-studio/answer/7020039?hl=JA
方法4 抽出されたデータソースを利用する
そこで、必要なデータだけを抽出したデータソースを作り、そのデータをLooker Studioへ読み込ませることによって、APIの割り当て消費を制限することができます。
抽出されたデータソースを自動的に更新するよう、スケジュールの設定をするのも良いでしょう。
例えば「毎朝出社直後にレポートを確認できるよう、8時にデータソースの更新スケジュールをセットしておく」など、使用目的に応じて適切なスケジュールを検討するのがよいでしょう。
◆データを抽出する(Looker Studioヘルプ)
https://support.google.com/looker-studio/answer/9019969
方法5 BigQueryを利用する
ただし、BigQueryにエクスポートしたデータを抽出するためにはGA4のデータセットの知識とともに、SQLの知識も必要になります。
API割り当ての上限を緩和する唯一の方法は「GA4の有料化」
「データセットの設定エラー」を解消する5つの方法をご紹介しましたが、根本的にAPI割り当ての上限を緩和するには、GA4を有料化する必要があります。
前述の通り、GA4を有料化することで、今回のAPI割り当て上限緩和の他、サンプリングの回避やデータ保持期間の延長など、様々なメリットがあります。
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この記事を書いた人
マーケティングプランナー 新卒でイー・エージェンシーに入社。 デザイナー兼マーケティングプランナーとして活動しています。ウェビナーやトレーニング動画の編集にも従事。
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