Firebaseを利用したアプリ計測において、レポート画面には表示されないものの、重要な役割を果たしているイベントがあるのをご存知ですか?
それが、「firebase_campaign」と「campaign_details」という参照元情報の付与を担うイベントたちです。
Google アナリティクス 4 プロパティ(以下、GA4)のレポート上では見えないため認知度は低く、「なぜか参照元情報が取れているけど、どういう仕組み?」と疑問に思う方も少なくありません。
この記事では、この参照元情報を結びつける「アトリビューションの要」とも言える2つのイベントに光を当て、
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アトリビューション計測の仕組みの中で、これらのイベントがどのような役割を果たしているのか?
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どのようなタイミングで発生し、どのようなパラメータが計測されているのか?
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これらのイベントを計測する際の注意点はあるのか?
といった疑問に答え、アプリ計測の裏側にある参照元計測の仕組みを解説します。
これらのイベントを理解することは、FirebaseおよびGA4でのデータ活用を行う上で不可欠です。
INDEX
「firebase_campaign」「campaign_details」イベントとは
GA4レポートにイベント自体が確認できないにもかかわらず、「firebase_campaign」と「campaign_details」がアプリのアトリビューション計測において「要」とされるのは、正しい参照元情報(UTMパラメータなど)を確実に結びつけるという、独自の役割を担っているからです。
これらのイベントの役割と具体的な違いを、以下で詳しく見ていきましょう。

firebase_campaign
ユニバーサルリンクやアプリリンク等から送信された任意の参照元情報をセッションに付与するために自動で計測されるイベントです。
<計測されるタイミング>
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UTMパラメータが付与されたユニバーサルリンク(iOS) またはアプリリンク(Android)でアプリが起動された時
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UTMパラメータが付与されたカスタムURLスキームでアプリが起動された時
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Play キャンペーン URLでGooglePlayに遷移してインストールされ、初回起動した時(Androidのみ)
<参照元情報の計測で付与される主なパラメータ>
source、medium、campaign、term、content
campaign_details
「campaign_details」は、アプリの最初のインストールを手動で関連付け、初回の参照元情報を明示的に設定するために送信する推奨イベントです。
<使用方法>
アプリのインストール直後にこのイベントを送信することで、初回の参照元情報を設定することが可能です。
※その他の用途: 公式ヘルプには記載がありませんが、プッシュ通知など参照元が付与されない2回目以降のセッションで、任意の参照元情報を付与する用途にも利用可能です。
<利用シーン>
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インストール計測を行いたい場合
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セッションに参照元情報付与したい場合
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セッションの参照元情報を上書きしたい場合
<参照元情報の計測で付与できる主なパラメータ>
source、medium、campaign、term、contentなど
ユニバーサルリンクやプッシュ通知経由の参照元情報が正しく計測されていない場合、まずデバッグすべきは、これらのイベントです。
「firebase_campaign」や「campaign_details」がBigQueryにエクスポートされているか、また、source や medium のパラメータに期待した値が正確に格納されているかを確認してください。
これらのイベントレベルでの確認が、参照元情報が計測されていない原因特定への最短ルートとなります。
「firebase_campaign」や「campaign_details」を計測するときの注意点
これまでご説明した通り、「firebase_campaign」や「campaign_details」はGA4のレポート上で確認できないというのが1つの注意点ですが、他にも注意点はいくつかあります。
注意点①:セッション開始時の参照元情報が上書きされる可能性がある
セッション開始時に参照元情報が計測されたあと、そのセッションの途中で「firebase_campaign」や「campaign_details」が計測された場合、セッションの参照元/メディアが上書きされる点にご留意ください。
例えば、セッション開始時に参照元①が計測された後、ウェブのutmパラメータ(アプリでは「campaign_details」イベント)で参照元②を送信し、その後キーイベントが発生した場合、各ディメンションは下記のように計測されます。
※アトリビューション設定はラストクリックモデルを選択していると仮定します。
<ウェブ計測>
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セッションの参照元/メディア→参照元①
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(キーイベントの)参照元/メディア→参照元②
<アプリ計測(iOS/Android共通)>
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セッションの参照元/メディア→参照元②
- (キーイベントの)参照元/メディア→参照元②

アプリ計測でもウェブ計測と同様にセッション開始時の参照元①を保持したい場合は、セッションの途中でこれらのイベントを送信しないようにハンドリングを行う必要があります。
注意点②:iOSでは、任意の参照元情報を設定していても、その値がデータに反映されない場合があるiOSでは、「firebase_campaign」や「campaign_details」イベントで任意の参照元情報を設定していても、参照元情報が反映されない場合があります。
これは仕様上完全に回避することが難しく、100%参照元情報を計測することができません(弊社の検証では10%程度、設定した参照元情報が計測できませんでした)。
ただし、「campaign_details」イベントにパラメータを追加することで、より計測精度が上がるように対策することができます。
<対応策>
公式のヘルプには記載がありませんが「campaign_details」イベントにclick_timestamp パラメータを追加することが有効です。
session_start以降の概ね1時間以内の時刻をUTC時間の形式(例:2025-07-14T03:22:29Z)に変換し、String型で送信してください。
※session_start よりも前に click_timestamp パラメータが指定されている場合、該当のセッションに正しく紐付かないことがあります。
上記のclick_timestamp パラメータの追加は、あくまで計測精度を高めるための補完的手段であり、完全な補正が行えない場合があることをご留意ください。
いかがでしたか?
本記事では、アトリビューション決定の核となる二つのイベントと、計測時の注意すべき課題を解説しました。このうち「campaign_details」は推奨イベントのため、トラッキングしたい詳細情報を収集するには、エンジニアによる実装が必要です。
一方、「firebase_campaign」は、ユニバーサルリンクやカスタムURLスキームなどの様々なリンクタイプで自動的に計測されるという違いがあります。
正確なアトリビューション計測には、これらのイベントレベルでの仕組みの理解と、正しく機能させるためのリンク設計が不可欠です。
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