アプリ + ウェブ プロパティ (現: GA4) とは? (3) Google アナリティクスのアプリ + ウェブ プロパティで見られるデータは? - Google アナリティクス 4 プロパティ

【お知らせ】「Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)」リリース!
2020年10月14日(米国時間)、Google アナリティクスの「アプリ + ウェブ プロパティ」は、ベータ版から新名称の正式版「Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)」にアップデートされました。詳細はこちらでご確認ください。
→「Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)」リリース! GAの進化と「GA4」を導入するメリット3つ

「アプリ + ウェブ プロパティ(App + Web プロパティ)」は、ウェブとアプリのクロスプラットフォーム分析を手軽に実現する、Google アナリティクスのプロパティタイプです。

なお、クロスプラットフォーム分析の前提条件として、アプリとウェブで同一ユーザーであることを識別できる情報(会員IDなど)が必要になります。

アプリとウェブを横断したデータを計測するには、あるユーザーのアプリでの行動とウェブでの行動を同一ユーザーの行動として統合する必要があります。そのためには、たとえば会員IDなど、アプリとウェブで共通する値をUser-IDとして同一ユーザーとして識別する必要があります。

アプリ・ウェブともに会員機能を持たない場合でも、Googleアカウントをもとにユーザー統合できる「Google シグナル」という機能を利用してクロスプラットフォーム分析が提供される予定です。

では、アプリ + ウェブ プロパティのクロスプラットフォーム分析でどのようなデータが見られるのか、具体的に紹介します。

アプリ + ウェブ プロパティで、どんなデータが見られるのか?

アプリ + ウェブ プロパティで見られるデータ4選

1.アプリとウェブを合算したユニークなユーザー数
2.アプリとウェブの両方を利用しているユーザー数
3.アプリとウェブ全体を通してユーザーが巡っている経路
4.アプリでのコンバージョンに対するウェブ施策の貢献度

1.アプリとウェブを合算したユニークなユーザー数

従来のGoogle アナリティクスでは、アプリのデータとウェブのデータは別々のビューで計測する必要があります。そのため、アプリとウェブの両方を合わせた全体のユニークユーザーを把握しようとすると、アプリとウェブの両方にアクセスしているユーザーを区別できず、下図のように重複してカウントされる部分が生じてしまいます。

アプリ + ウェブ プロパティでは、User-ID(会員ID)が取得できているユーザーについては、アプリとウェブの両方にアクセスしていることを区別できるため、重複せずにカウントすることができます。下図のように、アプリとウェブの両方をあわせた、より正確なユニークユーザー数を、1つのレポートで把握できるようになっています。

2.アプリとウェブの両方を利用しているユーザー数

同様に、アプリとウェブの両方を利用しているユーザー数についても把握することができます。下図のように、「テクノロジー」の中の「クロスプラットフォーム」のレポートで確認できるようになっています。

クロスプラットフォームレポートでは、ウェブのユーザー数、アプリのユーザー数、ウェブとアプリの両方を利用しているユーザー数を把握することができます。

このように、アプリ + ウェブ プロパティでは、とくにレポートのカスタマイズなどを行うことなく、アプリとウェブを合算したユニークなユーザー数や、アプリとウェブの両方を利用しているユーザー数を簡単に確認できるようになっています。

3.アプリとウェブ全体を通してユーザーが巡っている経路

従来のGoogle アナリティクスでは、アプリ単体またはウェブ単体でなら、どんな経路で巡っているユーザーが多いか、行動フローレポートで把握することができます。しかしながら、アプリとウェブの両方にまたがる経路については把握できません。

アプリ + ウェブ プロパティでは、アプリとウェブの両方にまたがるユーザーの経路を把握することができます。下図のように「分析」の中の「経路分析」のレポートを見れば、ツリーマップ形式で表示されるようになっています。

上図では、「ページビュー」、「スクロール」(=ウェブのイベント)の後に「スクリーンビュー」(=アプリのイベント)が表示され、ユーザーがアプリとウェブを横断して行動したことが確認できます。このようにアプリ + ウェブ プロパティでは、「経路分析」のレポートにより、アプリとウェブの両方にまたがるユーザーの経路が把握できるようになっています。

4.アプリでのコンバージョンに対するウェブ施策の貢献度

従来のGoogle アナリティクスでは、ウェブの施策によるコンバージョンへの貢献度は、サイト内でコンバージョンした場合しか評価することができません。しかしながら、実際のユーザー行動においては、ウェブの施策に接触した際、サイト内ではコンバージョンに至らず、アプリでコンバージョンするということもあり得ます。この場合、アプリでのコンバージョンにウェブの施策が貢献したことになりますが、従来のGoogle アナリティクスでは把握できません。

アプリ + ウェブ プロパティでは、アプリでのコンバージョンに対するウェブの施策の貢献度についても把握できるようになっています。ここではクリスマスセールのキャンペーンを例として、アプリでの商品購入というコンバージョンに対して、ウェブのキャンペーンページがどれくらい貢献しているのか見てみましょう。

アプリでのコンバージョンに対するウェブ施策の貢献度は、「分析」の中の「目標到達プロセスの分析」というレポートで把握できます。この「目標到達プロセスの分析」は、基本的には従来のGoogle アナリティクスの「目標到達プロセス」や「カスタムファネル」のレポートと同じです。コンバージョンまでのプロセスにおいて、どこが貢献し、どこがボトルネックになっているのかを確認することができます。

目標到達までのプロセスを段階的に「ステップ」として設定します。ここではクリスマスセールのキャンペーンページの貢献度を把握したいので、ステップとして「キャンペーンページ閲覧」と「アプリでの商品購入」を設定しています。その結果、上図のように、クリスマスセールのキャンペーンページを閲覧した後アプリで商品を購入したユーザー数を把握することができます。

ここでは、クリスマスセールのキャンペーンページを閲覧したユーザーのうち半分が、アプリで商品を購入をしていることがわかります。このように、アプリ + ウェブ プロパティでは、アプリでのコンバージョンに対するウェブ施策の貢献度も把握できるようになっています。

早めに導入してデータの計測・蓄積を

アプリ + ウェブ プロパティ(App + Web プロパティ)は、現時点(2020年5月時点)ではまだベータ版ですが、今後も開発が進み、Google アナリティクスの解析プラットフォームの主流の一つになっていくものと考えられます。そのため、もう少し機能が充実してから導入を検討しようという企業様も多いかもしれません。しかしながら、イー・エージェンシーでは、次のような理由で早めの導入をお勧めしています。

・経年変化など中長期的な比較・検証にはデータの蓄積が必要
・既存の計測を再現するには相応の準備期間が必要
・新たなUIを使いこなすには慣れが必要

このように、近い将来に導入を予定している場合は、早めにアプリ + ウェブ プロパティを設定してデータを計測・蓄積し、画面の見方や操作にも慣れるなど、導入後の本格運用に対応する準備を進めておくと有利です。

次世代のアクセス解析プラットフォーム、Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)の導入・運用にご興味をお持ちになった方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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この記事を書いた人
村松

マーケティングプランナー