見えてきた「GA4 有料版」機能・料金体系 ~Google アナリティクス 4 プロパティ最新情報レポート(2022年1月)

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2022年1月、Google社からGoogle アナリティクス 4 プロパティ(GA4)の有料版である、Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360の料金体系に関する最新情報が発表されました。

本記事では、GA4導入・移行を検討されている方に向け、今回発表されたGoogle アナリティクス 4 プロパティ対応 360の料金体系や、有料版・無料版の機能の違いについてわかりやすく解説します。

※本記事中の情報は2022年1月時点の情報です。また日本における確定情報ではありません。各名称や導入時期に変更が生じる場合があります。

Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360の料金体系

Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360の料金体系は固定基本料金とイベントごとの変動料金に

Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360の料金体系は、月間2500万イベントまでを含む固定基本料金と、これを超過した月間イベント数に応じた変動料金によって設定される仕組みです。

変動料金は階層ごとに設定されており、月間ボリュームが多いほどイベントあたりの費用が低くなります。

イベント数の増加に応じた単純な比例ではなく、月間ボリュームが多くなるほど変動料金の単価が低くなっています。
例として、変動料金をグラフ化するならば、ボリューム量が上位に行くほどなだらかな上昇を描くイメージです。


請求対象となるイベントの内訳を確認する方法

当月その時点までに発生した請求対象イベントを表示するには、料金プレビュー機能をオンにしてから [詳細を表示] をクリックします。

GA4 での利用状況のプレビュー モードで表示される料金は標準料金であり、契約上の料金ではありません。
※市場によって異なる場合があります。
※お客様には料金が表示されない仕様のようです。イベント数のみ確認ができます。ご利用料金のご確認は、弊社までお問い合わせください。
▼ Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360のご利用料金に関するお問い合わせはこちら


Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360の請求対象イベントについて

ユーザー エンゲージメント、スパム、バック グラウンドのシステム イベントを除くすべてのイベントが請求対象となり、自動的に収集されるイベントも含まれます。

Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360と無料版の違いや機能の制限

Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360では、無料版と比較してより多くの項目で制限が引き上げられます。
ここでは、データの保持、BigQUeryエクスポート、データガバナンス、サンプリング、以上4つの項目を比較してご紹介します。


データの保持

  無料版 Google アナリティクス 4 プロパティ
対応 360
データの保持

最長 14 か月

 

オプション:

  • 2 か月
  • 14 か月

最長 50 か月

 

オプション:

  • 2 か月
  • 14 か月
  • 26 か月
  • 38 か月
  • 50 か月

 

XL プロパティ: 

  • 2 か月

無料版では1年2ヶ月であり、当年のデータ分析を行う期間は保持されているものの、蓄積したデータを元にした中長期的なデータ活用には心もとない印象です。
一方、Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360のデータ保持期間は、年単位に換算すると約4年強になり、現時点のデータを昨年・一昨年分と比較するといった活用にも十分な余裕があると言えるでしょう。

なお、Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360では保持期間のオプションを2 か月・14 か月・26 か月・38 か月・50 か月と柔軟に設定できます。

このようにデータの保持期間には、Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360を導入する多くのメリットがあると言えるでしょう。


BigQueryエクスポート

  無料版 Google アナリティクス 4 プロパティ
対応 360
BigQuery Export

1 日のエクスポート: 100 万件のイベント

 

ストリーミング エクスポート: 無制限

1 日のエクスポート: 数十億件のイベント

 

ストリーミング エクスポート: 無制限

1 日のエクスポート
無料版では100 万件のイベントですが、Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360では数十億件のイベントとかなり大きな開きがあります。

ストリーミングエクスポート
無料版・Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360ともに無制限です。

BigQueryへのデータエクスポートを行う場合、エクスポートできる1日あたりのイベント数が無料版とGoogle アナリティクス 4 プロパティ対応 360との差がかなり大きくなっており、注意が必要です。

ストリーミングエクスポートでは機能差がありませんが、ストリーミングではエクスポートに含まれないデータがあることや、データの処理が完了するまでには約 24 時間かかるといったいくつかの制限がみられます。
詳しくはヘルプページをご参照ください。
https://support.google.com/analytics/answer/9358801


データガバナンス

  無料版 Google アナリティクス 4 プロパティ
対応 360
データガバナンス

なし

  • サブプロパティ
  • カスタムユーザーロール

無料版にはデータガバナンスがありません。
Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360では、サブプロパティ、カスタムユーザーロールが利用できるようになります。
サブプロパティ・カスタムユーザーロールについては、こちらの記事でもご紹介しています。あわせてご確認ください。
どうなる?有料版 Google アナリティクス 4 プロパティ最新情報レポート(2021年10月)


サンプリング

データ探索のサンプリングの上限

  無料版 Google アナリティクス 4 プロパティ
対応 360
データ探索の
サンプリングの上限

クエリごとに 1,000 万件のイベント

クエリごとに 10 億件のイベント

有料版ではクエリごとに 10 億件のイベントが利用できますが、無料版ではクエリごとに 1,000 万件までとなっており、制限の幅が大きく開いています。

 

非サンプリング データ探索

  無料版 Google アナリティクス 4 プロパティ
対応 360
非サンプリング
データ探索

利用不可

非サンプリング データの結果: プロパティごとに 1 日あたり最大 500 億件のイベント

無料版では非サンプリング データ探索を利用できません。Google アナリティクス 4 プロパティ対応 360ではプロパティごとに 1 日あたり最大 500 億件のイベントが利用できます。

非サンプリング データ探索については、ヘルプページにて詳しく記載があるのでご紹介します。
非サンプリング データ探索の制限事項

その他の項目についてはこちらのヘルプページをご確認ください。
https://support.google.com/analytics/answer/11202874?hl=ja


本記事のまとめ

料金体系は固定料金+変動料金

  • Google アナリティクス 360(Google アナリティクス 4 プロパティ)の料金体系は、2500万イベントまでの固定基本料金と、これを超過したイベントごとの変動料金で構成される。

GA4 有料版では、無料版と比較してより多くの項目で制限が引き上げられる

  • 特にデータの保持期間やBigQueryへの1日あたりのエクスポート量で、有料版にメリットが大きい。
  • データガバナンスを行いたい場合、有料版のみ利用可。
  • 非サンプリングによるデータ探索が必要であれば、有料版のみ利用可。


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この記事を書いた人
松原 奈々

広告代理店でのライター・プランナー、Webメディアでの企画編集を経てイー・エージェンシーに入社。 わかりやすいコンテンツづくりを心がけています。