GA4でも、ユニバーサルアナリティクス(UA)のインサイトやカスタムアラートと同様に、データの変化があった場合、ダッシュボード上やメールによる通知が可能です。
さらに、GA4ならUAでは実現できなかったアクセス数などの急変を当日に通知できるようになりました。
今回は、GA4のアナリティクス インサイトの機能のご紹介と設定方法、さらに具体的な設定例も解説します。
こんな方におすすめ!
- GA4でもUA同様に、データの変化を通知で受け取りたい
- イベント数の急増などの変化をリアルタイムに近い形で知りたい
- GA4の機能や操作方法を知っておきたい
INDEX
アナリティクス インサイトとは?
アナリティクス インサイトの機能
アナリティクス インサイトは、サイトの計測状況に変化(イベント数の急増など)があった時、GA4のインサイトダッシュボード上やメールで通知を受け取れる機能です。
アナリティクス インサイトの概要
アナリティクス インサイトは、サイトの計測状況に変化(イベント数の急増など)があった時、GA4のインサイトダッシュボード上やメールで通知を受け取れる機能です。
UAにも、アナリティクスが異常を検知すると、自動的にダッシュボードに通知を表示するインサイトや、データの変化を任意の条件で設定してメール通知を受け取るカスタムアラート機能があります。
GA4のアナリティクス インサイトは、UAのインサイトとカスタムアラートをまとめた機能となります。
アナリティクス インサイトについて
アナリティクス インサイトには、2種類のインサイトがあります。
設定がいらない「自動インサイト」と、任意で条件を設定して利用する「カスタム インサイト」です。
それぞれのインサイトには次のような違いがあります。
自動インサイト(設定不要)
自動インサイトは、その名の通り自動で通知される設定不要の機能です。
データに異常な変化や新たな傾向を自動的に検出しダッシュボードで通知します。
※カスタム インサイトも表示されます
<ダッシュボードの通知例>
カスタム インサイト(任意で作成)
カスタム インサイトは、データの変化の条件を任意で設定します。
条件が合致するとダッシュボードの通知に加えて、メールでも通知を受け取れます。
[UA] カスタムアラートと[GA4]カスタム インサイトのメール通知機能の比較
サイトの異常値をメールで通知したい時は、「メール通知機能」を使います。
UAのカスタムアラートとGA4のカスタム インサイトのメール通知機能には、以下のような違いがあります。
UAとGA4 メール通知機能の比較表
[UA]カスタムアラート | [GA4]カスタムアラート | |
---|---|---|
セグメントの設定可否 | 可能 指標を選択、または任意で作成したセグメントも設定可能 |
可能 Insight作成時に、指標を選択して設定可能 |
データの変化を検知する頻度 | 日、週、月 | 時間、日、週、月 ※時間単位はウェブのみ |
メール通知のタイミング | 最短で日単位 ※検知する頻度を日単位にした場合 |
最短で1時間ごと ※検知する頻度を時間単位にした場合 |
大きな違いとしては、GA4のカスタム インサイトでは、アクセス数などの急変を当日に通知できるようになりました。
続いて、アナリティクス インサイトの詳しい設定方法を解説します。
アナリティクス インサイトの設定方法
インサイト レポートは、レポート右上の[管理]または[作成]をクリックすることで、カスタム インサイトの新規作成や編集が行えます。
● 自動インサイト
… 自動的に検出されるため設定不要です。
● カスタム インサイト
… 作成・編集・削除には[編集]権限が必要です。
※[編集]権限がない場合は、ダッシュボード上で通知の閲覧と、メール通知を受け取ることができます。
実際にインサイト レポートを確認する手順は以下の通りです。
[Insights]レポートの確認方法
[レポートのスナップショット]>[Insights]カードの「すべての統計情報を表示」をクリックすると、Insightsレポートが表示されます。
[作成]をクリックして新規のカスタム インサイトを作成します。
続いて[管理]をクリックすると管理画面に遷移します。
ここでカスタム インサイトの一覧の確認や、編集・削除を行います。
カスタム インサイトの作成方法
カスタム インサイトの新規作成は、[Insights]レポートの[作成]をクリックし、各項目を設定の上、[作成]ボタンをクリックして作成可能です。
カスタム インサイトの設定項目は次のようになっています。
カスタム インサイトの設定項目
①評価の頻度 (必須):データの変化を検知する頻度
②セグメント (必須):[変更]を押すとセグメントを設定
③指標 (必須):異常値があったことを知らせたい指標を選択
条件:指標に対してどんな変化があったら知らせるか選択
値:条件に対してどの位変化があったら知らせるか記入
比較期間:比較する期間を指定(%を含む条件を選択した場合のみ)
④インサイト名の選択 (必須):任意のインサイト名を設定
⑤通知の管理:任意のアドレスを設定
カスタム インサイトの設定項目
①評価の頻度 (必須):データの変化を検知する頻度
②セグメント (必須):[変更]を押すとセグメントを設定
③指標 (必須):異常値があったことを知らせたい指標を選択
条件:指標に対してどんな変化があったら知らせるか選択
値:条件に対してどの位変化があったら知らせるか記入
比較期間:比較する期間を指定(%を含む条件を選択した場合のみ)
④インサイト名の選択 (必須):任意のインサイト名を設定
⑤通知の管理:任意のアドレスを設定
③の条件で「異常値があります」を選択した場合、アナリティクス側で異常値があると検知した時のみメール通知が送られます。
「異常値」は以下に基づいて検出されます。ヘルプ:
https://support.google.com/analytics/answer/9517187
カスタム インサイトの管理方法
作成したカスタム インサイトの一覧は、[Insights]レポートの[管理]から確認可能です。 管理画面の[メール通知]のトグルでは、メール通知の送信のON/OFFを切り替えられるだけ でなく、3点リーダーをクリックすることで、作成したカスタム インサイトの編集・削除 も行えます。
アナリティクス インサイトの設定例
設定例1:前日より「ユーザー数」が急増した場合に通知したい
ここでは、メール通知の例として「ユーザー数」が前日よりも20%増加した場合の設定方法をご紹介します。
①評価の頻度:日別②セグメント:すべてのユーザー
③指標:利用ユーザー
条件:次の値から%上昇
値:20%
比較期間:昨日
※メールアドレスを設定しない場合は、ダッシュボードのみに通知が表示されます。
設定例2:直近1時間と比べて「イベント数」が急増した場合に通したい
「イベント数」が、直近1時間と比べて20%増加したことをメール通知したい場合、カスタムインサイトを以下のように作成します。
①評価の頻度:時間単位(ウェブのみ)②セグメント:ディメンション「プラットフォーム」
値「ウェブ」※必須条件
③指標:イベント数
条件:次の値から%上昇
値:20%
比較期間:前の1時間
④インサイト名の選択:任意のインサイト名を設定
⑤通知の管理:通知をメールで受け取る場合は、メールアドレスを設定
ポイント!
- 時間単位(ウェブのみ)を選択した場合、セグメントで「プラットフォームがウェブのみ」という条件を設定することが必須です。
本記事のまとめ
- GA4のアナリティクス インサイトは、UAのインサイト、カスタムアラート機能の2つをまとめたもの
- GA4のインサイトは自動インサイトとカスタムインサイトがある
- GA4のカスタムインサイトは、アクセス数などの急変を当日に通知できる(ウェブのみ最短で1時間ごとのメール通知が可能)
いかがでしたか?
GA4では、アナリティクス インサイトの機能を活用することで、アクセス数などの急変を当日に通知できるので、様々な変化をタイムリーに把握でき、迅速な対応が可能となります。
是非、本記事をご参考に、ウェブマーケティングにご活用ください。
あわせて読みたい「GA4」関連記事
- 【アプリ + ウェブ プロパティ e コマースレポート登場!】 第1弾 Google タグマネージャーを使って e コマース計測を行う方法
- 【アプリ + ウェブ プロパティ (現: GA4) e コマースレポート登場!】第2弾 e コマースレポートの見方と確認できるデータ<標準レポート編> – Google アナリティクス 4 プロパティ
- Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)とは? 複数ドメインにまたがるクロスドメイン計測が可能に
- 従来のGoogle アナリティクスとアプリ + ウェブ プロパティの違いは?
- 【2022年最新版】Google アナリティクスのビーコンをChromeブラウザで確認する方法
- Google アナリティクス更新情報 ユーザー管理権限の廃止と新たなデータ制限について
イー・エージェンシーは「Google マーケティング プラットフォーム(GMP)」「Google Cloud(Google Cloud Platform / GCP)」の認定パートナーです。
イー・エージェンシーは、Google アナリティクス 360の導入・運用およびデータ活用において、APACでもトップクラスの実績を持つGoogle公認リセラーです。これまで培ってきた豊富な知見をもとに、Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)の導入・運用や、Google Cloud(Google Cloud Platform/GCP)によるデータ統合、広告連携、アトリビューション分析、広告やメールなど顧客へのアプローチ施策の効果改善など、データ活用全般を支援いたします。
GA4導入・移行なら、イー・エージェンシーにご相談ください
イー・エージェンシーは、「Google マーケティング プラットフォーム(GMP)」の認定セールスパートナー、「Google クラウド プラットフォーム(GCP)」の認定パートナーです。また弊社はGoogleより2021年上半期における Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)の数多くの導入支援実績を評価され、認定セールスパートナーとしてアワードを受賞しております。これまでの豊富な実績を元に、GA4導入・移行をお客様のビジネスに寄り添い支援させていただきます。 まずはお気軽にご相談ください。データ活用のプロフェッショナルがお待ちしております!
私たちは、ビジネス課題を解決する支援を行っております
サービスについてお気軽にご相談・お問い合わせください
Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)資料ダウンロードのご紹介
Google アナリティクス 4 プロパティ(GA4)について知りたい情報が詰まった資料を公開しています。
従来のGoogle アナリティクス(ユニバーサルアナリティクス )」との違いって?
導入にあたって何から取り組むべき?
おさえておきたいポイントをわかりやすく解説しました。
本書は 無料でダウンロードいただけます。以下のフォームよりお申込みください。
私たちは、ビジネス課題を解決する支援を行っております
サービスについてお気軽にご相談・お問い合わせください
この記事を書いた人
広告代理店でのライター・プランナー、Webメディアでの企画編集を経てイー・エージェンシーに入社。 わかりやすいコンテンツづくりを心がけています。
このライターが書いた記事を見る